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論文

Microbially formed Mn(IV) oxide as a novel adsorbent for removal of Radium

田中 万也; 山路 恵子*; 升屋 勇人*; 富田 純平; 小澤 麻由美*; 山崎 信哉*; 徳永 紘平; 福山 賢仁*; 小原 義之*; Maamoun, I.*; et al.

Chemosphere, 355, p.141837_1 - 141837_11, 2024/05

本研究では生物性マンガン酸化物を用いて人形峠坑水からのラジウム除去実験を行った。その結果、7.6mgの生物性マンガン酸化物を用いて3L坑水中から98%以上の$$^{226}$$Raを除去することが出来た。これは固液分配係数に換算すると10$$^{7.4}$$ mL/gという非常に高い値となり、生物性マンガン酸化物が実際の坑水処理に有効であることを示している。

論文

Thermophysical properties of dense molten Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ determined by aerodynamic levitation

Sun, Y.*; 高谷 友哉*; 牟田 浩明*; 藤枝 俊*; 近藤 俊樹; 菊地 晋; Kargl, F.*; 大石 佑治*

International Journal of Thermophysics, 45(1), p.11_1 - 11_19, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.07(Thermodynamics)

ガス浮遊法は熱物性を非接触で測定するための有用な手法であるが、これまでの測定は溶融試料の中に気泡がなく、楕円球状であることを仮定して行われてきた。本研究ではアルミナを用いて、ガス浮遊法による物性測定と測定後試料の走査型電子顕微鏡による断面観察を行い、試料に含まれる気泡が測定値に与える影響を評価した。また、浮遊ガスにより試料が変形することによる測定誤差の考察も行った。

報告書

核燃料再処理施設におけるグローブボックス用グローブの物性調査; 定期交換したグローブの物性と使用可能年数の推測

山本 昌彦; 西田 直樹; 小林 大輔; 根本 良*; 林 宏幸*; 北尾 貴彦; 久野 剛彦

JAEA-Technology 2023-004, 30 Pages, 2023/06

JAEA-Technology-2023-004.pdf:1.94MB

日本原子力研究開発機構の東海再処理施設において核燃料物質の取り扱いに使用するグローブボックス用グローブ(以下、「グローブ」という。)は、内部規則にて使用期限が定められており、グローブボックスに取り付け後、異常の有無に係わらず最長4年で交換している。一方、グローブの材質は合成ゴムであることから、使用環境(使用頻度、薬品、放射線量等)によってその劣化度合は異なる。そこで、本件では使用環境毎にグローブを分類し、その物性値を測定すること等により、グローブの劣化状況に応じた使用可能年数の技術的評価手法を確立するとともに、グローブの使用可能な年数を推測した。外観上の異常もなく定期交換したグローブについて、測定した物性値は、新品のグローブの納品時に確認している受入基準値を満足し、新品のグローブと同等の物理的特性を有していることが分かった。このため、使用期限を迎えたこれらグローブは、新品のグローブの最長使用年数である4年を追加した合計8年間の使用が可能であると考えられた。また、グローブの物性値と使用年数をプロットして外挿線を作成した結果、使用年数8年における物性値は、過去にグローブの破損等が報告されている物性値よりも安全側の値を示し、非管理区域の倉庫にて8年及び23年間保管した長期保管グローブの物性値と有意な差は見られなかった。これらより、東海再処理施設におけるグローブの最長使用年数は8年と設定した。なお、グローブの点検頻度、項目は従来の実施内容から変更せず、異常が確認されれば使用年数に関係なく速やかに交換される管理であることから、使用年数を8年に延長した場合でもグローブ使用に伴う安全性の低下(リスクの上昇)は生じない。また、使用年数の延長に伴い、グローブの購入費、グローブ交換等の作業労力、廃棄物発生量を従来よりもそれぞれ約4割低減させることができ、定期のグローブ交換に伴う汚染発生のリスク、作業者の被ばくのリスクも低減され、グローブ管理の効率化・合理化が図られた。

論文

Magnon dynamics in a Skyrmion-textured domain wall of antiferromagnets

Lee, S.*; 仲田 光樹; Tchernyshyov, O.*; Kim, S. K.*

Physical Review B, 107(18), p.184432_1 - 184432_12, 2023/05

 被引用回数:4 パーセンタイル:90.23(Materials Science, Multidisciplinary)

超対称量子力学に基づき、反強磁性スカーミオン構造を有する磁壁中のマグノンのトポロジカル量子輸送物性を明らかにする。スカーミオン型の磁気構造を有する磁壁中を伝搬するマグノンは、一種のゲージ場として作用する有効磁場を獲得する。そこで、この有効磁場中でのマグノンの反射・屈折現象を超対称量子力学に基づいて解析し、その伝搬および束縛マグノン状態を明らかにする。そして、ラウダウアー公式を用いて、磁壁のカイラリティが増加するにつれてマグノンによる熱流が減少することを明らかにする。本研究はスピンホール効果を活用した熱流の制御方法を理論的に提案する。

論文

Magnonic Casimir effect in ferrimagnets

仲田 光樹; 鈴木 渓

Physical Review Letters, 130(9), p.096702_1 - 096702_6, 2023/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:61.99(Physics, Multidisciplinary)

量子場の真空ゆらぎによって創発されるカシミア効果は、古典力学には対応物が存在しないという意味において真に量子力学的な効果である。しかし、カシミア効果はこれまでフォトン(光子)を舞台に研究されており、磁性体中でのカシミア効果、特にそのカシミアエネルギーの膜厚依存性については十分な理解は得られていない。そこで本研究では格子場の理論の観点から、磁性絶縁体中のスピン波を量子化したマグノンに着目し、マグノン量子場により創発されるカシミア効果「マグノン・カシミア効果」及びその膜厚依存性を明らかにする。更に反強磁性絶縁体だけでなくフェリ磁性絶縁体(例:YIG)においてもマグノン・カシミア効果が創発することを示し、スピントロニクス分野で中心的な役割を担うYIGがカシミア効果の工学的応用を目指すカシミアエンジニアリング分野にとっても絶好の舞台であることを明らかにする。本研究は、マグノン・カシミアエンジニアリングの基礎学理の構築に大きく貢献することが期待される。

論文

Intrinsic torques emerging from anomalous velocity in magnetic textures

荒木 康史; 家田 淳一

Physical Review Letters, 127(21), p.277205_1 - 277205_7, 2021/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:41.09(Physics, Multidisciplinary)

強いスピン-軌道相互作用の下での電子系には、運動量空間内のトポロジーが発現する。この電子系トポロジーは磁性体中の磁気構造に対して、乱れや熱揺らぎに影響されない電場誘起トルクを与える。本研究では現象論的なトルクの分類に基づき、バンドトポロジーとトルクの間の直接的な関係を示す。内因性異常ホール効果と同様に、トルクにもまた、非平衡輸送電流に依らず異常速度に起因した内因的効果が現れる。特に本論文では、磁気構造内でのみ現れる内因的トルクの存在を明らかにし、これを「トポロジカルホールトルク(THT)」と呼ぶ。このTHTはバルク結晶中で現れ、界面や表面といった構造を用いる必要がないものである。数値モデルの計算に基づき、金属強磁性体中での従来のスピン移行トルクと比較して、このTHTは非常に大きなトルクを与えることを明らかにする。特に金属強磁性体$$mathrm{SrRuO_3}$$における実験で報告されていた巨大な電流誘起トルクは、このTHTとして理解できることを示す。

論文

Preferential elimination of Ba$$^{2+}$$ through irreversible biogenic manganese oxide sequestration

谷 幸則*; 柿沼 里美*; Chang, J.*; 田中 万也; 宮田 直幸*

Minerals (Internet), 11(1), p.53_1 - 53_14, 2021/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:45.1(Geochemistry & Geophysics)

本研究では、マンガン酸化活性を保った状態の生物性マンガン酸化物によるBa$$^{2+}$$除去メカニズムを調べた。水溶液中に二価マンガンを添加した場合には、新たなマンガン酸化相が形成されBa$$^{2+}$$が不可逆的に強く固定されることが明らかとなった。広域X線吸収微細構造スペクトルと粉末X線回折解析により、Ba$$^{2+}$$が層間に取り込まれることでマンガン酸化物の層状構造が安定化していることが分かった。

論文

Physical properties of non-stoichiometric (U,Pu)O$$_{2}$$

渡部 雅; 松本 卓; 廣岡 瞬; 森本 恭一; 加藤 正人

2018 GIF Symposium Proceedings (Internet), p.315 - 320, 2020/05

近年、日本原子力研究開発機構のプルトニウム燃料第一開発室の研究グループは、(U,Pu)O$$_{2pm x}$$の多数の物性値について系統的な測定を実施した。格子定数,弾性定数,熱膨張率,酸素ポテンシャル,酸素化学拡散係数及び熱伝導率は温度、O/M比, Pu含有量を関数として測定することに成功した。また、O/M比及びPu含有量の各種物性値に対する影響についても評価を行った。本研究では、これらの実験データをレビューするとともに最新の実験データも紹介する。また、これらの物性データは燃料コード開発に使用することが可能である。

論文

Oxygen potentials, oxygen diffusion coefficients and defect equilibria of nonstoichiometric (U,Pu)O$$_{2pm x}$$

加藤 正人; 渡部 雅; 松本 卓; 廣岡 瞬; 赤司 雅俊

Journal of Nuclear Materials, 487, p.424 - 432, 2017/04

 被引用回数:12 パーセンタイル:75.51(Materials Science, Multidisciplinary)

(U,Pu)O$$_{2pm x}$$の酸素ポテンシャルについて、最新の実験データベースを用い、欠陥化学に基づいて評価した。酸素分圧と定比組成からのずれxを解析し、点欠陥の生成エネルギを評価した。得られた欠陥反応の平衡定数を用いて、欠陥濃度、酸素ポテンシャル及び拡散係数の間の関係を記述した。

報告書

幌延深地層研究所における三軸圧縮試験による岩石強度特性の検討

青柳 和平; 石井 英一; 近藤 桂二*; 津坂 仁和*; 藤田 朝雄

JAEA-Research 2015-001, 46 Pages, 2015/03

JAEA-Research-2015-001.pdf:4.92MB
JAEA-Research-2015-001-appendix(CD-ROM).zip:67.95MB

日本原子力研究開発機構は、新第三紀堆積軟岩を対象とした高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発を目的として、北海道天塩郡幌延町において幌延深地層研究計画を進めている。本報告書では、幌延深地層研究所に分布する声問層、稚内層岩石のそれぞれを深度方向に細分化した強度物性(粘着力と内部摩擦角)の設定を目的に、三軸圧縮試験結果をとりまとめ、深度依存性(地層境界との深度差)を考慮した強度物性を検討し、地下施設設計時に設定した値と比較して、その妥当性について論じた。さらに、幌延深地層研究計画でこれまで実施した三軸圧縮試験結果の全地点のデータについて取りまとめ、データベース化を行った。深度毎の強度物性を検討した結果、声問層中では、深度とともに粘着力が増大した。稚内層浅部、すなわち遷移層においては、粘着力が急激に増大し、遷移層より深部では、粘着力は3-4MPaに収束していき、深度依存性は見られなかった。内部摩擦角は、声問層中では10-20$$^{circ}$$、稚内層中では20-35$$^{circ}$$に分布している。このことから、声問層と稚内層で強度物性が異なっていることが示された。今回三軸圧縮試験により得られた粘着力と内部摩擦角を、地下施設設計時の値と比較した結果、両者が整合した領域は少なかった。そのため、岩盤の強度物性の詳細な検討のためには、地層境界との深度差に応じて深度区分を設けたうえで、粘着力と内部摩擦角を設定することが重要である。

論文

NMR study of metallic ferromagnet UGa$$_2$$

神戸 振作; 酒井 宏典; 徳永 陽; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣

Journal of the Physical Society of Japan, 83(11), p.114710_1 - 114710_6, 2014/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.67(Physics, Multidisciplinary)

$$^{69,71}$$Ga NMRを金属の強磁性体UGa$$_2$$で測定した。Gaサイトの内部磁場の温度依存を測定し、それが自発磁化の温度依存と一致することを確認した。Gaサイトでの電場勾配(EFG)および超微細結合定数は、強磁性秩序化によって引き起こされた$$5f$$電子状態の変化により、変化することがわかった。スピン格子緩和率$$/T_1$$$$T_c$$近傍では強磁性揺らぎにより増大していることがわかった。5$$f$$磁気モーメントは、よい金属伝導性にもかかわらず、UGa$$_2$$の中でほとんど局在していると考えらる。

論文

熱化学水素製造法ISプロセスと分離技術

久保 真治; 吉田 光徳; 桜井 誠*; 田中 耕太郎*; 宮下 礼子*

分離技術, 35(3), p.148 - 152, 2005/05

熱化学水素製造法は、複数の化学反応を組合せることによって、直接熱分解に要求される数千度という高温より低い温度レベルの熱エネルギーを用いて、水を分解しようとするものである。近年の燃料電池技術の急速な進展に伴って、原子力エネルギーを熱源とした熱化学水素製造法は、二酸化炭素を排出することなく大量の水素需要に応えることのできる水素製造技術として注目されるようになった。本稿では、熱化学水素製造法の中で有望と考えられているISプロセスについて、プロセスに用いられる分離,液液相分離のモデル化,ヨウ化水素の濃縮分離に関する問題点について述べる。

論文

YBa$$_{2}$$Cu$$_{3}$$O$$_{7-x}$$単結晶におけるX線回折像に現れるスペックルと超伝導相転移の相関

鈴木 拓*; 高野 秀和*; 竹内 晃久*; 上杉 健太朗*; 朝岡 秀人; 鈴木 芳生*

X線分析の進歩,36, p.249 - 257, 2005/03

磁性材料・機能性材料が持つ物性と、サブナノから十数ナノメートルオーダーのドメイン構造との相関を調べることを目的とし、回折speckle像観察法の開発を目指して実験を行った。試料にはYBa$$_{2}$$Cu$$_{3}$$O$$_{x}$$のas-grown単結晶試料とO$$_{2}$$雰囲気下アニーリング単結晶試料を用いた。(006)反射スポットをCCDカメラで撮影した。液体窒素吹き付け冷却により、RTから86Kの範囲で実験を行った。RTではドメイン構造があまり観察されなかったが、冷却に従ってドメイン構造が強くなり、配列はランダム状を示した。超伝導転移点付近で配列は急に整列に向かい、超伝導状態では強いドメインが整列している様子が観察された。本法は現時点では未だ技術的課題を多く残すが、ドメイン構造に関する情報を得ることが可能なため、機能性材料の開発研究に対し、有意な情報をもたらすと思われる。

論文

Precise determination of surface Debye-temperature of Si(111)-7$$times$$7 surface by reflection high-energy positron diffraction

深谷 有喜; 河裾 厚男; 林 和彦; 一宮 彪彦

Applied Surface Science, 237(1-4), p.29 - 33, 2004/10

陽電子に対する結晶中の屈折率が1以下であるため、陽電子ビームは、臨界角以下の表面すれすれの角度で入射させると全反射を起こす。全反射領域における回折波は、結晶内部にほとんど進入することができないため、最表面の原子位置・熱振動の情報のみを反映していると考えられる。したがって、全反射領域における陽電子回折強度を解析することにより、最表面の構造・物性に関する情報を選択的に得ることができる。本講演では、シリコン(Si)の(111)の最表面原子の熱振動の振る舞いに注目し、反射高速陽電子回折(RHEPD)強度の測定及び強度解析を行った。初めに動力学的回折理論に基づくRHEPD強度計算を行った。結晶表面のデバイ温度を一定として、バルクのデバイ温度を変化させてRHEPD強度の温度依存性を計算したところ、全反射領域における回折強度は、バルクの熱振動には全く影響されないことが確かめられた。以上のことにより、全反射領域におけるRHEPD強度が真の表面デバイ温度を決定するうえで非常に有効であることがわかった。講演では、全反射領域におけるRHEPD強度の実測値と計算値との比較から、Si(111)表面の最表面原子の熱振動の振る舞いについて報告する。

論文

Thermal property measurements on Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$ added with TiO$$_{2}$$

星野 毅; 小林 剛*; 梨本 誠*; 河村 弘; 土器屋 正之*; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*; 高橋 洋一*

JAERI-Conf 2004-012, p.140 - 147, 2004/07

チタン酸リチウム(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$)は、良好なトリチウム回収特性等の観点より、核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材料として期待されている。核融合炉で発生した熱はブランケット内の冷却材へ伝達されることから、トリチウム増殖材料の熱物性を把握することは、核融合炉の設計に必要不可欠である。しかしながら、高温保持による粒成長抑制の面からLi$$_{2}$$O/TiO$$_{2}$$の組成比を変化させたLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$の使用が検討されているが、この組成の熱容量,熱伝導率等は、正確に確立されていない。本研究では、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$について、Li$$_{2}$$O/TiO$$_{2}$$の組成比(1.00$$sim$$0.80)による熱物性への影響について調べた。1100Kまでの熱伝導率を評価した結果、Li$$_{2}$$O/TiO$$_{2}$$の組成比の減少とともに熱伝導率が低くなること,700K以上では熱伝導率が理論式から算出した値よりも小さくなることを明らかにした。また、熱天秤を用いた重量変化測定及びX線回折により、Li$$_{2}$$O/TiO$$_{2}$$比の減少とともに不定比性化合物へと変化すること,Li$$_{4}$$Ti$$_{5}$$O$$_{12}$$の第2相が生成することがわかり、この構造変化がLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$の熱物性データに大きく影響を与えることを解明した。

報告書

海外の地下研究施設における研究内容の調査および研究課題の整理

本間 信之*; 棚井 憲治; 長谷川 宏*

JNC TN8420 2001-007, 86 Pages, 2002/02

JNC-TN8420-2001-007.pdf:6.04MB

本稿では、今後の幌延深地層研究センターにおける地下研究施設計画に反映することを目的として、海外の地層処分プロジェクトを対象に、その計画や実施中の試験などについて調査を行った。調査対象には、幌延計画への反映を考慮し、堆積岩系や沿岸部の地質環境における次のプロジェクトを選んだ。・スイス Mt.Terri Project(オパリナス粘土(頁岩))・フランス Bure URL(粘土質岩)・ベルギー Mol(ブーム粘土)・スウェーデン Aspo Hard Rock Laboratory(HRL)(花崗岩:沿岸部)・英国 Sellafield Rock Characterization Facility(RCF)(火山岩:沿岸部) 調査では特に人工バリア性能、施設設計施工、支保工、搬送定置、閉鎖などに関わる情報を幅広く収集した。これらの情報に基づき、個別の調査試験の目的、内容、成果について整理するとともに、調査試験の目的、反映先、相互の関連、実施順序などから、地下研究施設全体での戦略やねらい、流れなどを整理した。

論文

ゴムの放射線架橋

幕内 恵三

日本ゴム協会誌, 75(2), p.85 - 89, 2002/02

放射線加工のなかで最も実用化が進んでいるのは、放射線架橋である。ゴムの放射線架橋は、放射線利用の研究開発が始まった初期の段階から期待されていた。しかし、タイヤ以外のゴム製品ではあまり利用されていない。この原因を考察し、現状と新たな応用の可能性を紹介した。放射線架橋ゴムの低物性の主な原因は、ゴム分子の放射線による主鎖切断と放射線で発生したオゾンによる劣化のためである。多官能性モノマー添加による架橋促進と電子加速器による短時間照射などの適切な対策を講ずれば、放射線架橋でも硫黄架橋と同等の性能は得られる。配合によっては硫黄架橋よりもすぐれた耐熱性も認められる。硫黄架橋では数種類の架橋促進剤が使用され、複雑な配合となる場合が多いが、放射線架橋により配合の単純化が可能となる。また、放射線架橋の架橋速度は放射線の線量率で制御できるため、高線量率照射により押出し機とのon-line化がタイヤ工場では行われている。単純な配合と早い架橋は製造コスト削減に寄与することを強調した。

報告書

吸光光度法によるNp含有MOX燃料中のNpの定量

影山 十三男; 菅谷 伸一; 河野 秀作; 樋口 英俊; not registered; 木幡 正人*; 野田 吉範*

JNC TN8400 2001-026, 29 Pages, 2001/12

JNC-TN8400-2001-026.pdf:0.99MB

Np含有MOX燃料中のNp含有量を測定するために、吸光光度法による測定条件について検討した。試料溶液中のNpの原子価をIV価に調整した後、727nmの吸収ピークの吸光度を測定することにより、Np濃度を求めた。本法の検量線は、Np濃度0.8mg/mlまで直線性を示した。また、Np溶液にPu,U量を各々Npの30倍量、60倍量まで添加したが、この範囲ではNp分析値への影響はなかった。本分析法により、2%Np含有MOX燃料を想定した試料中のNp含有量を分析したときの相対標準偏差(RSD)は約4%であった。さらに、物性測定試験に用いるNp含有MOX燃料の原料粉中のNp含有量を測定した。その結果、本法はNpをPuとUから分離することなくNp含有量を測定できることを確認した。本分析法は、物性測定試験用のNp含有MOX燃料中のNp含有量を分析するための迅速簡便法として十分適用できる。

報告書

再処理プロセス・化学ハンドブック

燃料サイクル安全工学部

JAERI-Review 2001-038, 600 Pages, 2001/12

JAERI-Review-2001-038.pdf:19.64MB

ピュレックス法に基づく湿式再処理技術は、応用性の広い第一世代の中核的再処理技術であり、廃棄物管理技術などの周辺技術の完成度も高い。湿式再処理技術に関するプロセス及び化学の基礎情報をまとめたデータベースの整備は、UO$$_{2}$$燃料の高燃焼度化やMOX燃料の利用など、燃料の高度化に対応する再処理プロセス及び核燃料サイクルを開発・評価して、湿式再処理技術の利用を拡大していくために重要である。この再処理プロセス・化学ハンドブックは、専門家で構成される編集委員会により、平成5年度より平成12年度にわたって収集,検討されたプロセス及び基礎化学データをまとめたものである。

論文

フロート形面積流量計による流体密度測定の可能性について; 流量が未知の場合

秋野 詔夫

日本機械学会流体工学部門講演会講演概要集(CD-ROM), 4 Pages, 2001/10

ISプロセスの制御では、腐食性薬液の微小な流量と組成を計測する必要がある。フロート型面積流量計は、ガラス製テーパ管の中にフロートを入れた構造であり、耐食性が高く、微小流量計測に適している。テーパー管内のフロートの位置は、流量と流体物性(密度,粘性)によって決まる。本講演では、2個のフロートを用いることによって、流体の密度を測定し、それを用いて正しい流量の測定ができることを示す。本方法の原理は、流体の密度変化がフロート位置に与える影響は、軽いフロートでは大きく、重いフロートでは小さいことに基づいている。本研究の成果は、物性や組成が変化する場合に密度計等を用いることなく、フロート形面積流量計の安全性を生かすことができるので、ISプロセスの開発に役立つものである。

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